
日本文学振興会が7月16日夜、第153回芥川賞・直木賞の受賞作を発表し、両賞受賞者の記者会見を行った。19時24分には芥川賞が、19時37分には直木賞が発表され、芥川賞は、注目されていたお笑い芸人ピースの又吉直樹氏(35)は羽田圭介氏(29)のW受賞となった。
記者会見に現れた又吉の服装は、黒いシャツに黒いジャケット黒いパンツという黒ずくめの服装だった。「又吉さんもっと笑顔で!」「右手ガッツポーズで」「ピース出ませんか?」など、色々無茶ぶりをさせられた後、質疑応答に。
「今回の受賞、芥川先生が聞いたらどんな言葉を掛けてもらいたい」という質問に又吉は「芥川は、恐らく僕みたいな髪型のやつ嫌いやと思うんですけど。ベートーベンを天才ぶってるっていう人ですから」と答え「褒めてもらう自信は?」と聞かれると「それは無いと思います」と弱気な発言を返した。
「師匠や先輩から”先生”と呼ばれることは?」という質問には「勿論皆さん、ふざけて僕のこと呼ぶケースもあると思うんですけど、本気で呼ぼうとしてるのは多分綾部だけやと思うんで、その辺は安心してるんですけど」と答え笑いを誘った。
「受賞して変わったことは?」の質問には「小説注目していただいて色んなところで取り上げてもらって、呼んだよとこえを掛けてもらえる。死に神死に神と言われてたのは変わったかなと思いますね」と自虐的に答えた。
ここで、受賞会見は終了し、最後の言葉を求められた又吉は「たくさん集まっていただいてありがとうございます。まだお読みではに方は、是非読んでください。ありがとうございました」と締めて直木賞受賞の東山彰良(46)と交代した。
その後は、又吉のみの囲み会見が行われ「受賞の報告をどこで聞いたか」の質問に対しては「ホテルオークラのお店で。携帯の画面に担当の編集者からの電話だったらあかんという事やと言われてたんで」と画面を下にしてドキドキしながら電話を待ってたという。
掛かってきた時の第一声は「おめでとうございます」で「ありがとうございます」と答えたものの、ビックリして手が震えてしまい「震えんようにしようって感じでした」とかなり緊張のピークに来ていたことを明かした。
受賞後数時間経ってもまだ、状況が分からずフワフワした状態であるそうで「受賞の喜びとプレッシャーは?」と聞かれると「喜びはむっちゃ。明るい人間だったら、ふーっていってたんですけど、あいにくこんな感じで生まれてきたんであれなんですけど」と再び自虐ネタで笑いを取った。
相方の綾部には「ハッキリと時計買ってくれって二人きりの時言われました」と既におねだりされてることを語り「綾部さんからのお祝いは?」の質問には「綾部は何でしょうね?次ライブトークとかする時、是非お祝いの回にしたいので、その日はお客さんが一杯入れば良いな」とお笑い芸人とお客さんにお祝いしてもらいたい旨を語った。
「映像化されるに当たっては?」と聞かれると「映像化されるとしたら、空気感みたいなものが反映されたら良いなと思います」と映像化されることはすぐには考えては居ないがいつか・・・という思いもあるようだ。
さんまが主役にという話には「さんまさん、オーディションだけ呼んでくれ」と既にアポイントされていることも明かした。記者に「先生と呼ばせてくれ」と言われると「ちゃんと、又吉先生って受け取ることが出来ないですね。先生から一番遠い所にいると思うんで」と最後まで謙虚な返答をしていた。
でも、受賞は本当に嬉しかったらしく「めっちゃ嬉しいです!」と力強い声で喜びを表し、囲み会見を終了した。