
【放送日時】
2015/11/23
【TV局】
テレビ朝日系
【番組】
ビートたけしのTVタックル
【カテゴリ】
発言 失言
【発言者】
元木大介(43)、ビートたけし(68)、阿川佐和子(61)、大竹まこと(66)、伊集院光(48)、ナダル(30)、横原義人(36)
【発言内容】
11月23日放送の『ビートたけしのTVタックル』に元プロ野球選手の元木大介(43)がゲスト出演し、同じプロ野球選手でも高卒と大卒ではプロ野球を辞めてからの第2の人生に差があるという事を明かした。
(放送開始から約26分20秒後)
阿川「でも最初に何て言うか…(契約金)何千万とかいう…」
元木「僕…先ほど(VTRで)玉野選手出てましたけど、ほぼ一緒です。9,000万の840万だったんで」
元木大介プロ入り契約金9,000万円、最初の年俸840万円。
大竹「どうしたの?その9,000万」
元木「9,000はもう親に全部」
阿川「全部?偉い!」
元木「でも9,000万って言っても半分税金ですからね。で、いろいろお世話になった人にこう(恩返し)やっていくと、ほとんど残らないです」
阿川「そのあと年俸っていうか…」
元木「年俸は自分で頑張って上げていこうっていうのがあったので。まぁ840万から最高2億までは頑張りました」
阿川「そうするとさっきの玉野さんもそうだけれども、やっぱり何と言うか豪遊っていうか、レストランも高いところ行ったり…」
元木「当然しましたね」
阿川「洋服もブランド物買ったり…」
たけし「だってジャイアンツだからさ、自分で払わなくたって済むし、ファンが払うし」
阿川「そうなんですか?」
たけし「もう、たかり専門だから」
元木「いやいやいや…!自分で払ってましたよ!(笑)」
更に、若くしてプロの道に入ったスポーツ選手には、引退後、常にある問題が付きまとうと言う。果たしてその問題とは…ここで株式会社アスリートサポートの横原義人氏にも話を聞く。
阿川「やっぱり横原さん、アスリートの現役を辞めた後の、どういう転職っていうのが多いかっていうと…?」
横原「大体基本、アルバイトとか絶対した事が無いので、いわゆる社会性が無い」
阿川「う~ん…」
元木「そうなんです。だから若くしてもう17~18で入ってくるじゃないですか。もうクビになるんだったら二十歳ぐらいでクビにならないと26~27でずっと2軍やってて、もう次の人生が行けないんですよ」
元木「面接行ってももう年齢いってるからダメですっていう。元野球選手だって言っても2軍だと、あっそう?っていう感じなんですよね」
たけし「芸人とまるっきりズレてるんだよね、デビューなんか20過ぎだからね」
阿川「チキチキバンバンは?」
ナダル「コロコロチキチキペッパーズです」
阿川「いくつぐらいから(芸人)やってるんです?」
ナダル「大学出まして、社会人で僕、漬物を漬けてたんですよずっと。で、漬物屋を辞めて芸人になったっていう感じなので、だから芸歴は5年目になります」
コロコロチキチキペッパーズのナダルは近畿大学卒業後、27歳まで漬物店に勤務。
伊集院「じゃあいつ辞めてもまた漬物屋さんには戻れる社会性が?」
ナダル「そうですね、一応漬物の漬け方や漬物の知識がある程度入ってますし、まぁ奈良漬けとラッキョウ…」
伊集院「俺、反論されると思ったの。俺今絶対、辞めませんよ!って言われると思ったら、結構覚悟はあるんだなそこ、と思っちゃってビックリだったよ!」
(一同笑い)
伊集院「そういうわけにいかないでしょ?やっぱりプロ野球選手は野球しか知らないって事ですもんね」
横原「よっぽど芸人さんの方が下積み時代があるので、ボーンといかないじゃないですか。アスリートって最初にボーンといっちゃうので」
阿川「例えば(アスリートは)どれぐらい(社会の事を)分かってないんですか?」
元木「なんにも知らないです」
阿川「電車には?」
元木「やっぱり皆さんと同じ生活をしなきゃいけないっていう感じがあったので今、電車乗るようにしてるんですけど、当時は電車の乗り方も分からなかったです」
元木「だから本当、学校…高校時代も、授業中は寝ていて放課後に練習するっていう、そればっかり繰り返してたんで」
阿川「九九(掛け算)なんかは出来ますか?」
元木「一応、九九は出来ますね」
大竹「なんのこっちゃ!失礼だ!失礼だ!(笑)」
たけし「俺の友達だった…野球部は、9×9=18っつってたんだよ!お前は足してどうするんだバカ野郎っつって」
(一同笑い)
阿川「(笑)第2の人生としては元木さんは成功なさったけれども、ほとんどの人は成功してないっていう…」
横原「まぁ僕の感覚では…山のようにいますよ」
―中略―
阿川「じゃあスポーツ別に言うと第2の人生を開きにくい人って…」
横原「やっぱり野球ですね。野球、サッカーですね」
阿川「どうしてですか?」
横原「戦力外じゃないですか。だから、辞めたいと思ってる時に辞めるんじゃなくて、急に突然、明日から来なくていいって言われる世界…」
大竹「(選手は)まだやれると思ってる?」
横原「そうなんですよ、他の競技はもうそろそろ引退時だなと思って自分の意思で辞められるので、ある程度諦めがついてるんですけど、やっぱり急に辞めろって言われてるので」
横原「何となく明日も俺、呼ばれるんじゃないかなとか、球団から声がかかるんじゃないかな、とか。そういう、やっぱり諦めがついてない状態で…」
元木「トライアウトとか今、ありますからね。そこで頑張るっていうのが」
伊集院「西武は、ああいう社会人卒の年いった選手取る時に、最後まで面倒見るみたいない契約しますよね。だから新山千春ちゃんの元の旦那さんの黒田選手なんかも」
伊集院「成績もそんなに派手な活躍しなかったのに、ちゃんと西武は球団職員で雇ってるんですよ。これ多分、ちゃんと入る時にセカンドキャリアのケアがある程度出来てるチームとそうじゃないチームとか…」
阿川「巨人はさっき伊集院さんがおっしゃったみたいに…」
ナダル「巨人の選手は第2の人生が有利な気がするんですけど」
元木「って僕らも思ってたんです、入る時は。でも入ってみたらジャイアンツが契約してるテレビ局なんて、ほとんどジャイアンツの選手使わないじゃないですか、今」
元木「で、今コーチでもほとんど違う球団の選手…OBが来てるんですよ。で、大学…有利っていうのは、大学のやっぱりつながりがあるので」
元木「ただ、高卒っていうのは本当に今、ジャイアンツのOBでも仕事がないです」
大竹「へぇっ!」
伊集院「そうか、大学出てればその大学のラインである程度世話出来る企業があると」
元木「例えば伊集院さんが日ハムの球団職員になったら、大学の後輩を、あいつなんかしてるのか、可哀想だな、呼んでやろう、ってなるんですよ」
伊集院「なるほど!プロ野球入るの早ければ早いほどいいのかと思って…多少そういう事もあるんですね」
元木「だからあの~…要するに球団の上の人っていうのは大学出て立派な人が多いじゃないですか」
伊集院「背広組って事ですもんね」
元木「当時ジャイアンツだったら読売新聞社から来る人も非常に多いので、高卒で読売新聞社の上になってる人ってほとんどいないワケじゃないですか」
元木「僕なんかまだ成功してる方なんでありがたいんですけど、他の人達可哀想だから。で、言っても高卒だから、みたいな感じなのが…」
―中略―
阿川「今、現役のこの華やかな選手にアドバイスするとしたら、何ですか?」
横原「もともとセカンドキャリアって言葉って和製英語なんですね、日本にしかない言葉なんです。メジャー(リーグ)はどういう事になってるかっていうと、やっぱり高学歴の人が入るんです」
横原「大体やりながら時間って…大体練習時間って2時間とか1時間で終わるんですよ、プロになればなるほど練習時間短いんで。空いた時間に勉強したりしてるんですね」
メジャーリーガーは空いた時間で勉強をしている。
横原「日本だと結構高学歴で入るとか珍しいじゃないですか(メジャーは)ハーバード卒とかボストン卒とか結構多いんですね向こうの選手は。弁護士の資格を持ってるとか、そういう人達が…」
阿川「最初からもう選手になる前から考えている…」
横原「そうですそうです。選手の期間は何て言うんですか、経験、普段出来ない事をやりにいった、みたいな感覚なんです。単純にステータスを付けに…」
たけし「あとメジャーだとさ(お金の)桁違うもん。ドミニカにさ、あれだけの金持ってったらさ、大牧場作れる…」
阿川「そうですよ、そうですね」
横原「だから練習の時にも勉強しとけよっていう話ですね」
横原の意見、引退後の事を考えて、勉強すべき。
阿川「元木さん、分かりましたか?」
元木「いやもう僕、辞めたんで…今セカンドの方に入ってきてるんで」
(一同笑い)
元木「僕辞める時に、やっぱりいろんなの悩んだんですよ、ちょうど子供がお腹の中にいたので、どうしようかなって思った時に僕、いろんな人に球団の人にも当然(相談)やったら…ジャイアンツで終わるべきだって」
元木「あと、志村けんさんにも(相談した)」
たけし「志村けんは、だいじょうぶだぁ、って言ったんだよ」
(一同笑い)
元木「いいじゃんお前、人生2度あるんだから、って。お前…俺ら1回しかないんだよ、こうやってバラエティーやってコメディアンとしては1回しかないのに、お前らは2回あるんだろ?って」
元木「ここから楽しまなきゃっていう風に言われた時に、なんか肩の荷がちょっとスッと抜けた感じで」
(放送開始から約40分40秒後まで)