
【放送日時】
2016/7/30
【TV局】
TBSテレビ系
【番組】
サワコの朝
【カテゴリ】
発言・失言
【発言者】
加山雄三(79)
阿川佐和子(62)
【発言内容】
(放送開始から4分後)
父、上原謙(82没)について、加山が語る。
加山「うちの親父は天下の二枚目で60年に一人しか出ないとか、世間でチヤホヤしたじゃないですか」
阿川「はい」
加山「やっぱチヤホヤされると駄目ですね。
うちの親父は大根役者で有名で。一つひとつ見たら恥ずかしくて見てらんないですよ。ホントに」
阿川「チヤホヤされなかったんですか?加山さんは」
加山「チヤホヤされないですよ。比較されて『やっぱ親父のほうが良い男だな』ってそこらじゅう言ってんのちょっと」
阿川「聞きながら」
加山「『男は顔じゃねぇよ、バカ野郎。男は心だ、この野郎』なんてだろうってずっと思ってたから。
レジスタンスの塊でね。
なんか僕は反発、なんで反発したのかというと、ぶん殴られたんですよ。
親父がしばらく居なかった。
学校から帰ってきて『今日はお父さん帰ってるよ』って凄く嬉しくてね、台所から『お帰りなさ~い』って言ったらバーン!と殴られてね。
すっ飛んじゃったんですよ。それで、この辺がピクピクピクピクって。
こんなんなって『何故殴ったかわかるか!お前はお父さんの許可無く、高いセメントを一袋使っただろ!』
セメント一袋使って殴られるかね?って思った。10袋も積んであるんだから1つぐらい いいじゃないかって気持ちが強かった」
阿川「何のためにセメント袋を積んであったんですか?」
加山「釣った魚を何とか入れようと思って。池を作ろうと思ったの。
あの辺は砂地だから、いくら掘ったって水入れてもどんどん吸っちゃうんで」
阿川「吸っちゃうから」
加山「結局セメントで固めて作んなきゃいけない」
阿川「へぇ~」
加山「それでぶん殴られたんです」
阿川「勝手に使ったっていう」
加山「それで家出しましたね」
阿川「い、家出?」
加山「はい。で、家出したって行くとこ無いですよ。しょうがないから海岸行って、松林の陰で『なんも殴ることないだろう』そればっかりで。
夜暗くなってきたら、遠くのほうからお袋の声が聞こえる。
『あんた、その辺に居るんだろ?返事をしなよ。わかってんだよ。
親父がね、殴ったのは悪いかもしれないし、殴られたあんたのやった事も悪いかもしれない。
でもね、謝っちゃいな。
どんなに悔しかろうが、あんたが悪くなかろうが謝ることが出来たらあんたの勝ちだよ』ってお袋言ったんだよね。
帰って謝った。
『お父さんごめんなさい』って言ったら『分かればいいんだよ』
なんて言って。
偉そうに言いやがってこの野郎って思って。
なんとか仕返しをしようとね、それ考えて。ずっと。
うちの親父というのはボクシング一生懸命練習しててね、家に道具があった」
阿川「すごかったんだ」
加山「それで僕も実際に練習して、パンチとか」
阿川「密かに鍛えてた」
加山「背が俺よりちょっと低くなったかなって。高校時代ね。
『親父、スパークリングやらない?』って言ったら『おう、いいよ』って。
一生懸命構えて遊んでたら『ちゃんと殴れよ~!受け止めてやるから』って言うから『そうかぁ。もしも当たっちゃったらさ、悪いと思ってさ』って言いながらバーンってやったらベーンって。
その後ダウンして鼻の穴ブァ~って血が出て」
阿川「役者さんが」
加山「こんなんなっちゃって、腫れ上がって。手掴んで『お父さん、大丈夫?ごめんな』って言いながら、内心『やったぁ!』って」
レジスタンスの塊だと自称する加山が、小学校時代からの仕返しとは執念深いものだ」。
(放送開始から7分後まで)